このページは、管理人のこれまでの鬱治療への取り組みを書いたものです。効果には個人差があるということをご認識の上お読みいただければと思います。

うつ病と「プロザック(PROZAC)」

プロザック(フルオキセチン)は日本では未承認のSSRIですが、個人輸入で購入することができます。一部の医療機関ではこれを処方しており、私も処方を受けて半年以上服用していましたが、それなりに効果は感じました。多少無理が効くようになるというか、全く動けないというレベルから無理やり会社に行くことはできるという程度には持ち直したように記憶しています。ただ、私にはとても副作用がきつく、通勤電車の中では倒れそうになり、かろうじて駅に着くと壁に寄りかかって眩暈が終わるのを待つというような生活を暫く続けていました。最終的には病院が変わったことでこの薬は中断することになりましたが、その後の離脱症状もかなりきつく、胸のあたりから両手に痺れのような症状を感じることが半年以上続きました。他の抗うつ薬で効果が無い人にプロザックが効くケースはあるようですが、私には合っていなかったのかもしれません。

うつ病と「ヌーススピリッツ」

ヌーススピリッツは福岡県にあるヌースコーポレーションという会社が製造しているサプリメントです。これは1年以上服用し、最終的には一日6粒ほど飲んでいました。飲むと多少は鬱が改善されたようには思うのですが、体調が通常のレベルまで戻るということはなく、また非常に高価なサプリメントであるため経済的にも継続することが難しく、現在はよほど調子の悪いとき以外は飲んでいません。もし興味をお持ちの方は比較的安く手に入る方法もありますので(それでもなお高額な商品ですが)、ご連絡を頂ければお教えします。なお、この会社は化粧水や石鹸なども販売しており、そちらはとても気に入って現在も使っています。

うつ病と「セラピュアシート癒快」

この「セラピュアシート癒快」は布団に敷いて寝ると血中のセロトニンが増加するという特殊なシートで、現在も就寝時に使用しています。同じタイミングで抗うつ薬を変えたこともあって、はっきりとこの商品のおかげで良くなったとは言い切れないのですが睡眠に関しては中途覚醒が少なくなったような印象は受けています。ただ、一方で価格が50,000円近くするもので、ホームページでもそれが適正価格だと謳っておきながら、メルマガに登録すると購入を煽るように数量限定で1万円も値引きするという商法には好感が持てませんでした。

うつ病と「塚田式背直術」

塚田式背直術というのは脳に命令を出してホルモン分泌を促し、うつ病を治療するというもので3,150円という価格設定と即効性を謳い文句としていたので2回ほど施術を受けに行きましたが、即効性は感じられず(眠気が出たので不眠の方には良いのかもしれません)、また週二回の施術を半年受ける必要があり、施術を受けなければまた元の状態に戻ってしまうということで、結局は月に25,000円もかかってしまうということで、経済的な負担も大きく総合的に勘案して通うのをやめました。

うつ病と「腱引き」

腱引きというのは詳しくは検索していただいた方が宜しいかと思うのですが、大まかに言うと体の筋や筋肉を調整して不調を取り除くというものです。一度体験施術を受けましたが、リラクゼーション的な効果は感じましたが脱力感や倦怠感が回復したという感じはありませんでした(リラックスして眠気が出るような感覚はありましたから、こちらも不眠がメインの人には向いているかもしれません)。私は立地の問題もあってそれ以降は行っていませんが、料金については経済的事情によっては割引にも応じてくれるようなので、興味のある方はお近くの施術会場に問い合わせてみてください。

→先日他の会場で再度施術を受けてみたところ倦怠感がだいぶ軽減されました。被施術者としての率直な感想ですが、この治療法はどの施術者でも皆同じ様に基本施術ができるということを謳い文句にしていますが、施術者によってだいぶ力量の違いがあるように思います。最近訪れたほうの道場で暫く通ってみたいと思います。(2012年9月追記)

 

うつ病と「十次式健康法」

以前にこちらでは腰痛を治していただいたことがあったので、鬱もどうかと思って行ってみましたが、ここでも劇的な回復を感じられることはありませんでした。背中の痛みなどがあるときは時々お世話になっています。

うつ病と「漢方薬」

うつ病に効果があるとされる漢方薬は色々ありますが、漢方薬は症状ではなく体質に合わせて処方するという考え方なので、漢方を扱う病院で処方してもらうのが一番良いでしょう。自己判断での服用は危険です。私は以前に補中益気湯、加味帰脾湯などを飲んでいました。直接的に精神状態が改善された実感はありませんでしたが、内臓機能が改善され、下痢や食欲不振が無くなった実感はあります。うつ病に対しては漢方薬だけでの治療を薦めている医師は少なく、西洋薬と併せて用いるのが一般のようです。

 

うつ状態に効果があるとされる漢方薬は色々あります。

 

・香蘇散(こうそさん)

・柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)、

・柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)、

・桂枝加竜骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)、

・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)、

・甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)、

・加味逍遙散(かみしょうようさん)
・酸棗仁湯(さんそうにんとう)

・加味帰脾湯(かみきひとう)

・分心気飲(ぶんしんきいん)
・十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)

・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

 

街中の漢方ブティックのようなところに相談に行くと、体質改善やら何やらを言われ、結局は何万円もするものを買わされることが多いと聞きます。漢方を試して見たいかたは漢方を処方する病院できちんと問診・脈診・舌診を受けることをおすすめします。また、病院で処方されるものは保険適用になるものも多いので、長期的に見れば経済的な負担は少なく済むと思います。

 

最近はナインティナインの岡村さんが酸棗仁湯(サンソウニントウ)という漢方薬で欝を治したという話があり、それを聞いたうつ病患者が自分も試してみようと購入に走ったという話があるようですが、体質に合わなければ無効であるばかりか有害になるものですから、服用には注意が必要です。

うつ病と「針灸」

私は肩コリや肩甲骨周辺のコリが酷く、結構な頻度でマッサージに通っていました。しかし、それでは根本的な治療にはならず、運動して肩や背中の筋肉をつけることが重要と指摘され、懸垂を始めました。恥ずかしながらうつ病になり、まったく外出できない生活が暫く続いたため、筋肉は衰え、それに加えて基礎代謝が落ちたことで体重が増えていたようで、初めて取り組んだ時は2回が限界でした。その後なんとか連続で8回程度はできるようになったものの、当初の目的であった肩や肩甲骨周辺の痛みが取れることはありませんでした。マッサージも通えば結構な金額になるため、自身でエレキバンを貼ったり、ツボを調べて「せんねん灸」を据えたりしていました。それで多少は楽になったように感じたものの、結局エレキバンを貼った箇所の皮膚がかぶれ、灸もイマイチ正確なツボを捉えているのか疑問であったため、鍼灸院に行ってみました。

 

鍼灸院で脈診(片手で脈を見ながら、もう片方の手で手足を中心に触れて、脈の反応を見て体の悪い箇所を判断する診察)を受けてみると、貴方の場合は肩や背中がこる原因は自律神経系の異常だと言われ、そこで何箇所か自律神経に有効とされる箇所に鍼を刺してもらいました。すると血流が回復して楽になり、気分も明るくなりました。

 

鍼灸も漢方と同様に、基本的には欝や自律神経失調症に対しては西洋薬と併用するのが一般的だそうで、それ単独で治療が見込めるものではないそうですから、抗うつ薬をやめて鍼灸という選択肢は正しくないようです。

 

私の場合は少なくとも肩や肩甲骨周辺の痛みが緩和されたことと、その原因が自律神経の異常であるということが確認できたこと、また気分の落ち込みがひょっとすると内臓疾患など別の原因ではないかと疑っていたこともあり、その疑いを払拭することができた点で鍼灸院に足を運んだことは大きな意味がありました。

 

ただし、上記のように自分で見よう見まねでツボを探って灸をするということは危険だそうです。ツボは固定的なものではなく、体調の変化に併せて位置が変化するものということ(背中のツボなどは比較的固定的なようですが)。ですから、灸や鍼を試してみたいという方も、一度鍼灸院で専門家に施術してもらうことをお勧めします。そのうえで、背中などの変化しにくいツボに関しては、位置を正確に教えてもらって、そこには自分で灸をするようにすると鍼灸院に通う頻度を減らして、経済的な負担を軽減しながら治療に取り組めると思います(背中に灸となると家族などに協力してもらう必要がありますが)。